2008年5月16日金曜日

最も身近なイノベーション

先日、近所にあるお魚屋さん「魚春」で夜ご飯のおかづに鰆と穴子を買ってきました。
そこは住宅街にぽつんと一軒あり、更に通りから一本奥まった所にある知る人ぞ知るお魚屋さん。
もともと私の同級生のご両親が営んでいましたが、お父様が早くにお亡くなりになり、今では同級生と彼女の弟も加わり家族三人で営んでいます。
うなぎ屋さんで修行を積んだ弟が、朝に仕入れたうなぎをお店で開いて焼いている蒲焼は絶品ですし、どのお魚も新鮮でとてもおいしいんですよ。
鰆を味噌のホイル包み焼き(適当に考えて作ってみましたが、味噌が香ばしくてとてもおいしかった!お勧めですよ!)にしたのですが、調理する際、魚を触っても手が生臭くならない程新鮮でした!

通常お魚屋さんといえば、魚介類やせいぜい売っていても海草の乾物類くらいですよね。
しかし魚春には鯛めしやタケノコご飯のような旬の炊き込みご飯が売っていたり、その他お惣菜や調味料、ごま豆腐にいたるまで様々なものが売っていて、そこだけで夜ご飯が揃ってしまうほどです。
他にもお魚の配達もありますし、お正月の時は予約でお節の販売もしていました。
近所には年配の方が多く、ニーズを敏感に察知しているようです。
最近では調理場も新しく建て直し、うなぎが焼けるまで座って待っていられるようにベンチなども置いてあり、一見外観はカフェのようです。

(写真ではわかりにくいですが、外壁の色と木とベンチの組み合わせがとてもかわいいんですよ。暗くなるとベンチがライトアップされたり、裏ではハーブが栽培されていたり…)


時代もダイナミックに移り変わっていきますが、それに合わせて商売の仕方も少しずつ変化していかなくてはいけないのかもしれませんね。
古き良きものを残しつつ、新しいものを取り込んでいく。
企業に限らずこういったイノベーションは身近でも様々と見受けられます。

私の勤め先の会社がお世話になっている税理士事務所の方もその1人。
税理士の先生はもうご年配ですが、知識も豊富で様々なことを熟知していらっしゃる素晴らしい方ですが、やり方などは変わらない、つまり新しいことはなかなか思いつかないし、体力も衰えてくるため知識欲もなくなっていく。
そんな中、新しい主任の方は以前にはなかった様々なフォーマットを用意してくれたり、作業の簡素化のため日々新しいものを作成してくれています。
このようなことも、この税理士会計事務所にとってはイノベーションということになるのでしょうね。

必ずしも年をとることがイノベーションをもたらさない原因という訳ではなく、多忙だったり体が疲れてくると考えることが少なくなり、ただ日々、慣れた作業をこなすだけで動物的になるので、そういったことも原因になりうると思います。
こういったことは私たち個人にも当てはまりますよね。
ただ受動的に過ごしていては世界の様々な変化に追いつきません。
私たち日本人は比較的恵まれた環境にあると思いますが、常にアンテナを張っていないと個人の生活する世界が狭くなり、どんどん縮小化されてしまうと思うんです。
縮小化された世界は慣れていて安全だし、それなりに居心地の良いところだとは思います。
でも世界(外国という意味だけではなく様々な場所だったり、個人がもっている空間だったり)には苦しんでいる人がいたり現状が維持できず生態系が崩れていったりしていることにふたたび目をむけ、私達はそういったことを意識しながら動向を決めなくてはならないのでは?
環境は「ゆっくり」、そして「ものすごい速さ」で変化しています
いったい何から始めれば良いのか未来を思うと途方に暮れますが、まずはできることから、そして”できることを見つける”ことから始めてみませんか?
そんなふうに意識した時点で、もう立派なイノベーションだと思うから…!

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